三陸 海 旅 つれづれなるまま

三陸沿岸 へき地移住者の暮し 旅の話など

鮎魚女(アイナメ)&イシカゲ貝 知らなんだ・・・ ねう 岩手県陸前高田市 No.410

正月三が日明けにあった友人(同級生)の「卒業式(葬儀)」。

下旬、近親者に別の「お返し」をお届けするお手伝いをしました。

それが何軒もあってびっくりでしたが、お届けは半島から県をまたいだ半島まで広範囲にわたりました。

 

午後3時過ぎには急に冷え込んできて、あちこち寄るうちにもう夕刻。

平地少ない小山に登る道は震災で津波も駆け登ったようで、区画整理された石垣に元は家が建っていたのか、それともただの空き地なのか・・・。

東日本大震災では「条件があえば40m近くの高さまで駆け上った」場所があります(幸いこのあたりではありません)。

県境を越えた、漁師さんが高台に再建した大きく立派な家で「おみやげ」をいただきました。

発泡スチロールに入りの鮎魚女(アイナメ)とイシカゲ貝です。

愛魚女・鮎並とも書くこの魚。

地元名は「ねう」。

この県や隣県の釣り情報では聞かれる名前ですが、スーパーマーケットで見かけることはあまりありませんし、調べたら高級魚のたぐいらしくとても買えません。

長さ約40㎝(普通サイズ)を調理人にさばいてもらいました。

刺身と骨付は煮つけ用に、胸下は塩焼きに。

(うろこを少し取り始めたところ・牛乳パックを敷いています)

高たんぱく・低脂肪・低カロリーの魚らしく、刺身はコリコリとして淡白な味。

胸下部分は脂がのって・・・。

3食分にもなった煮つけは柔らかい骨(軟骨)ごと・頭ごと食べちゃいました。

 

下の写真は岩手県陸前高田市広田湾で唯一養殖されている「イシカゲ貝(蝦夷石陰貝)」。

夏が旬で冷凍してあるものを解凍し刺身で。

ガムのように固くなるので「煮てはいけない」そうです。

全長約9㎝の貝の殻を開けると、「全部ベロ(舌)」でびっくり!(本体がない・・)

道の駅高田松原で2021年度は4個入り一袋1000円・・・・・(これも買えない・・)。

地元では高い(ホタテと比べ)のであまり食べずに(売れずに)東京のお店に行ってしまうとか。

(殻の全長約9㎝・殻からはみ出るベロ)

「ホタテの甘味とあさりのうま味」を兼ね備えているらしいのですが、目をつぶってたべたら「ホタテの味(貝類)」そのものでした。

同じ貝であわびの味はわからねど、「ホタテの刺身好き」にはホタテで充分満足かもしれません。

だいぶ前には発泡スチロールに入った「大きなヒラメほか」をいただき、今回も魚が高くなってしまった国でありがたい経験をさせていただきました。

それ相応の「お返し」を持って再訪することになりそうです。

それでも、漁師さんには単なる生活の一コマなのかもしれません。

 

昨冬公営住宅に関東から来て「お試し漁師」で2か月間過ごした方が去ったあと、戸建ては空いたままという話をしたところ、「なんとか継続して働いている」そう。

また、話題になる別の「女性の漁師さん」は隣県で面倒をみてくれるところがなく本県本市で活躍中とか。

どうやら、このあたりで世間はだいぶ「狭い」もののようです。

 

別の大きく立派な「漁師御殿(昔和風・今洋風★魚の獲れない今は少なくなっている)」では、広く日当たりのいい斜面に「ぶどう」や「キウイ」まで作っていて、なんとも豊かな暮らしに見えてきました。

「暖かくなったら草刈り頼む」と言われましたが、中古屋で何台かの草刈り機は売れど「機械で草を刈ったことがない」人はまずは学びから。

 

よりによって、10年に一度の寒気は昼でもマイナス5度(予報)で、この先10日間ほどは冷凍庫と冷蔵庫の間をいったりきたりとか。

県境を越えれば母方の苗字の家がちらほらあり気になって調べてみたところ、どうやら出身は滋賀県近江八幡市と知ったのはつい最近のことです。

遠い先祖が西日本出身からか(思い込み?)、寒さ気になる・暑さ気にならない自分。

「沖に出れば(作業すれば)寒さは感じない」ので毎日のように船外機(小舟)を海へ繰り出すという、引退した漁師さんを見習うことははたしてできるのでしょうか・・・・・。

それより前に「船酔い」の心配も・・・。

そして、小船に乗せてもらえるのはいつの日か・・・・・。