市の広報に載っていた新生児の名前は「真面宙、梨鳳、雷冴」、読み方は「まひろ、りおん、らいが」。
なんとか「らいが」を読めたと思えば、「冴」は「が」でなく「さえ」で変換され6通りの読み方があるらしいことに驚く、へき地県境民です。
人名用漢字なら、例えば「太郎」を「はなこ」と名付けていいとは、、、。
今から38年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。
「旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。
6月23日(月)
フランスから越境しスイス滞在4日目。
(地図と写真小文字の文はグーグルマップより)
この日はスポーツ関連機関が多く集まるローザンヌからリゾート地モントルー経由でシオン(地図↓↓右下)を目指しました。
いずれもフランス語圏です。
幸い本日も晴天ナリ。
平日最初のこの日、やっと両替できると訪れた駅周辺の銀行はどこもレートが同じでしたか・・・(両替ス)。
レマン湖に浮かぶヨット一色のローザンヌの港で人慣れしたスズメにクラッカーをどうぞ!
(便せんメモより)「日差しは強く、白人のつわもの(強者)は泳ぐ」(*山国の湖の水は冷たい)
対岸にそびえ立つ高い山山がとても印象的でした。
(山沿いの村)
(標高4807mのモンブランですが、こんな至近距離ではなくかなり遠くに)
11時56分、(メモより)「病みつきになりそうな”鈍行(列車)”に乗る」
電気機関車が客車をけん引する列車は右に湖を見ながら、「時に札幌地下鉄のごとく、すばらしい加減速の走りを見せる」(*日本の機関車のイメージとは違う)
駅の間隔が短いせいか(?)車掌さんが切符売りと検札に頻繁(ひんぱん)にやって来ます。
12時30分、30分強でレマン湖の伝統的なリゾート観光地、モントルー到着。
(モントルー 背後に高さ圧巻の山々がそびえ立つ)
”急斜面の丘がある町”で初めて登山電車が見られると期待していたら、
(メモより)「路面電車そのものだった」
小さな町は多くの観光客でにぎわい、「日本語でチョコレートと書かれた店、JCBカードの使える店まである」(*当時日本会社のクレジットカードは使えるところがかなり限定されました)
さすがレマン湖に面し、近くにシヨン城をかかえる国内有数のリゾート観光地モントルーです。
(レマン湖岸 シヨン城 現在の入場料は2305円
丸天井のある地下牢と 4 つの大きなホールがある湖畔の城。展示や文化イベントが催される。)
スーパーで買い物できたのは、
・オレンジジュース1L 1.1フラン・105円
・トマト(小)2個 0.7フラン・66円
・ネギ1本とにんじん5本 3.2フラン・300円
国税庁発表の統計によると、1986年(昭和61年)の平均年収は386万円
35年後、2021年(令和3年)は443万円で約15%上昇(約13%低い↑)
周りは全て高いものだらけで、同じものがつい先日フランスで2分の一~4分の一で入手できたのにという想いはあれど、そこは現実を受け入れるしかありません。
そこで気晴らしに湖で泳いでみました。
町から多少離れた、人気のない湖畔の草むらにリュック(*全財産)を隠しちょっとだけ・・・。
6月下旬、フランスと違い高地スイスの湖は晴れても冷たい!
それでも、波も立たない、周りに誰もいない”貸し切り”湖での平泳ぎは気持ちいい思い出になりました。
14時58分、観光客で混む町を”快速(列車)”で一駅南下。
これまた”登山電車”の起点エグル(モントルー南部)駅前には2両が停まっていましたが”乗れない(*時間とお金の関係で)”。
駅徒歩2分のスーパーで少量食料を追加したら本日だけで1500円・・。
(エグルのお城とワイン畑)
これまたエグルから南下した先、ベーも駅から山に向かい路面電車のような登山電車がありましたが、なにせゆっくり走って片道十数キロ・2000円では・・・。
(ベー 写真はモー)
このあたりまで来ると、目の前に迫るちらほら雪をかぶった岩山の高さに圧倒され始めました。
モントルーから”し”の字を描くように、南下したあとは一路東へ。
列車の両側に迫る山々。
かっ飛ばす急行に体を飛ばされながら、がらがらの車内を左右に移動して、目の前に広がるパノラマをとくと目に焼き付けました。
(メモより)「少ない揺れとすごい音!」
「窓ガラスを下げてもすぐ上がるものがよくある」
列車は山の間(谷間)をうまい具合に走り抜けていくよう。
「あちこちにある”山の中腹の家々”はなんで立っているのだろう?(*山を下り、もっと便利な谷に暮らさないのだろうか?? みんながみんな牛飼い・羊飼いではなさそう)
それらは下から見上げるだけでも、行き来の大変さが想像できる立地でした。
冬場は特に。
谷からそれほど遠くない場所に、3000m級の急峻な岩山の群れが”壁”を作っているかのよう。
その頂きの”とんがり具合”は日本ではごく限られた場所でしか見られない(?)
17時、目的地シオン(地図↑↑右)に到着、ユースホステルは駅徒歩6.7分という好立地。
7フラン・680円というありがたい宿泊代に(*今なら5000円)、0.2フラン・20円で30分使える”電気コンロ”も台所にありました!
さらに冷蔵庫まで!!
やった~!! 宿泊者も少なくいい所・・・と思いきや、このあとやってきたのは、”小学生の御一行様”・・・。
安価で自炊OKの宿に休養と栄養補給を兼ねて連泊、明日は近場を回ることを決めました。
地元出身の管理人・ペアレントさんいわく、「(この先)ツェルマットやインターラーケンは有名処で人や店が集まっている」
マッターホルン入口とユングフラウヨッホ入口はたいそう人が多いらしいことを聞き、遠くから見上げるだけにしたバックパッカーでした。
それでなくても周りは山・山,山・・・。
つづく