身内と用事途中に県央の郊外駅徒歩圏の”幸楽苑(*ラーメン屋さん)”で何年かぶりに注文すれば、以前とは全く違う価格帯(*値上げ)に驚くへき地県境民です。
昼時は入口で30分待ち・小さめのタブレット注文・ロボット配送・・変わりました。
今から38年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。
「旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。
6月9日(月)
イギリス海峡を渡りフランス滞在6日目。
(地図はグーグルマップより)
西部の有名地モンサンミッシェル(地図左上↓↓・サンマロ右あたり)へ、滞在先の入口の村から歩いてみました。
モンサンミッシェル(地図下↓↓)入口の村ポントルソン(地図下)の宿のセミダブルベットで、2日連続セミダブルで静かな朝が迎えられたことに感謝です。
これがにぎやかなことが多いユースホステルならそうはいきません。
宿の朝食はバケット(細身のフランスパン)にジャム・マーガリンとカフェオレでした。
イングリッシュブレックファースト(英国)のようにチーズやハム・ベーコン、野菜もたまごもないこともある、シンプルなコンチネンタルブレックファースト(大陸)。
なのに、この国のフランスパンとカフェオレはどこへ行ってもおいしくいただけ、”それだけで充分満足”な気にさせてくれました。
後日、硬水で入れたコーヒーは軟水の国(日本)では容易に味わえないことを知ることになります。
8時半のバスが去った後、モンサンミッシェルへ9㎞の平らな道を歩き出せば、有名観光地へ向かう車が1分間に4,5台、アジア人の傍(かたわ)らを通っていきました。
(便せんメモより)「それも時速60㎞/h制限のところを80、中には100出す車もいる」
対照的に周りはいたってのどかな田園風景が続きます。
途中に田舎らしい”小さな競馬場”もありました。
(モンサンミッシェル入口 ポントルソン近郊)
海に近づくにつれ商店やレストラン、ホテルが目立ってきました。
加えて新築ラッシュ・・・。
いやおうにもこの先が”一大観光地”であることを自覚させます。
ついに前方に”島の城”が見えてきました。
島の中央にそびえる僧院の塔。
(絵葉書 この日のバスは12台がお昼には20台・普通乗用車は350台! このあと岩づたいに外側を1周・・・)
それからてくてく1㎞ちょっと。
一本道は”干潮時”につき島の周辺は潮が引き、まさしく絵葉書(上)のよう。
湘南・江の島ではありませんが、島は狭い階段と路地づたいに土産物屋が並び、上まで登れば海も平地も遠くまで見渡せ、めっぽう見晴らしのよい場所でした。
(スペイン製 絵葉書 満潮時)
(メモより)「人、人、人、たまに日本人」
上の僧院へは22フラン(=620円・現在は1716円)。
入口の案内板は6か国語で、中に見慣れた文字(日本語)も・・・。
国税庁発表の統計によると、1986年(昭和61年)の平均年収は386万円
35年後、2021年(令和3年)は443万円で約15%上昇(約13%低い↑)
島の岩づたいに外側を1周することは、たまの泥さえなければ簡単でした。
(メモより)「外側から見れば見るほど変わった島」
・トイレ1階
・郵便局あり
・住人160人は皆土産物屋さんの従業員
来た道を戻りながらスケッチをして本道と並行する”川沿いの道”を行けば、そこもまた”車道”と化していました。
2時間強かかって出発地点ポントルソンまで戻ればもう午後4時。
このあと本日の目的地、”要塞のある街サンマロ(地図上↑↑左)”まで向かえば、19㎞先の乗り換え駅まで車掌さんは来ず、またまた13.5フラン(=350円)が浮いてしまい・・・。
サンマロまで乗ったディーゼルカー3両は久しぶりで(*機関車が静かな客車をけん引するタイプではない)、車内に響き渡る音に懐かしさ感じる鉄道ファンでした。
途中、廃駅などを見ながら17時半に到着。
駅前には幸い”ユースホステルまでの地図”があった・・・。
途中の肉屋さんでマーガリンとロース肉200グラム(8フラン=210円)をつたないフランス語で頼めば、陽気な親父さんに”1枚にするか?2枚にするか?”と聞かれ”2枚”と答えてしまい、厚さある200gを一度で食べることなど考えもしなかったのですが・・・。
後で改めて見た”100gの薄さ”に思うところある節約バックパッカーでした。
(*言葉や文化に誇りを持つこの国では、どんなに下手でも片言でもフランス語を話すことが重要で喜ばれます)
2㎞離れたユースホステルはテニスコートもある200名収容の大型施設でしたが、なんと男は満員・・・(*こちらもまた有名観光地です)。
なんとかマーガリンと肉を共同冷蔵庫に入れ(*翌日は泊まれる)海に向かえば、そこにはウィンドサーフィン女性が二人。
うち一人はトップレス!!(*初体験)なようでしたが遠くでよく見えない・・。
そういえば、このあと冬に再び訪れた南仏の海岸で購入した絵葉書は、”海辺で戯れるトップレスの女性二人”だったことに”文化”を感じてしまいます。
夕陽までまだ間がある100%快晴の空に潮の香。
遠くの塔はやはりヨーロッパ。
今日は少しだけ強い日差しを浴び続け、焼けた手が黒くなり・・。
適当な宿も見つからず、(メモより)「さてどこに野宿をしようか?」
つづく