(昨年12月 福島県 浜通り 放射能避難が解除されたJR常磐線駅と町役場のある駅前通り 人はほとんど住んでいない 左は一階がつぶれたままの家)
先月上旬、プロパン(LP)ガス検針票と一緒にポスト投函された「値上げのお知らせ」。
”基本料金”のみの値上げで、公営住宅向け割安料金は154円上がるようですが、この際なので都市ガス他と比較してみました。
一般に”都市ガスよりもプロパン(LP)ガスのほうが割高”と言われていますが、その”差”にあぜん・・・・・。
比較したのは、
・プロパン(LP)ガス料金:公営住宅向け割安料金・一般向け・市のプロパンガス
・都市ガス料金:市・県央の市・東京ガス
それぞれ、基本料金・使用量10立方メートル・20立方メートルの順です。
見やすいように端数は四捨五入しています。
- プロパン(LP)ガス
- 公営住宅向け 1870円 6660円 13320円
- 一般向け 2120円 6660円 13320円
- 市(団地向け)1300円 4300円 8600円
- 都市ガス
- 市 10立方まで880円 3100円
- 市 20立方まで1900円 4900円
- 県央の市 650円 1800円 3600円
- 東京ガス 760円 1600円 3200円
価格の幅は、基本料金で650円~2120円
10立方メートルで1600円~6660円
20立方メートルで3200円~13320円
仮に10立方メートル使用したとすると、
最小は東京ガスの2360円、最大は一般向けの8780円でその差は6420円。
20立方メートル使用したとすると、
最小は東京ガスの3960円、最大は一般向けの15440円でその差は11480円。
プロパンガスと都市ガスには”消費カロリー”の差はありますが、それでもそこにはすさまじい価格差があります。
人口が集中し効率のよい都市部と個別配達(交換)の地方で差はありますが、総じて所得の低い地方が電気代を除き、水道を含め余計に光熱費がかかると思われます。
さらに、プロパンガスどうしでも民間業者と市では1.5倍以上の差が・・・。
都市ガスどうしでも地方都市と県央の市と東京ガスではだいぶ差が・・・。
低所得者へき地県境民は基本料金のみ割安で、仮に10立方メートル使用で東京ガスとの差は6170円、20立方メートルでは11230円。
どんなに逆立ちしてもこの差を埋めることはできませんが、人口密度の低い場所に住む以上、今まで以上に節約が求められます。
それにしても不思議なのは”天然ガス”の価格です。
以下のグラフはたまたま見かけた”天然ガス”の先物価格の推移で、暖冬と需要減少予測で昨年冬の4割以下に下がってきています(★60%以上ダウン)。
(天然ガス価格推移)
この1年で1ドルは135円から145円(★約7.5%アップ)。
円安やインフレの影響はあるにせよ、天然ガス価格が下がっても電気や都市ガスのように”燃料調整費”のないプロパン(LP)ガスは現状維持か値上げかどちらかのようです。
他に選べない、”競争がないに等しい、エリア住み分けの地方民間業者”(*各市営住宅/災害公営住宅ごとに業者が決まっている)。
ちなみにこちらのプロパンガス屋さん、店頭灯油価格は1Lあたり112円で「18L 2016円」。
ついに、県央の生協の宅配価格が2200円超えの中、この冬利用した県央郊外のガソリンスタンドでは99円で「1782円」、他所の最安時は96円で「1726円」でした。
”自家用車”を含め地方にはこういった「割安な所得の割に割高な生活費」が必要で、あえて自給自足生活をしに移住するような方を除けば、人口が増える理由がなかなか見当たらない一因なのかもしれません。
(三陸沿岸 小さな半島の小道)