(10月 岩手県 稲刈り直前の黄金色はこんな感じでした)
この年流行りの「熊出没」は例外なくこの地方都市でもある、へき地県境民です。
出ればすぐに防災無線が教えてくれますが、このあたりで出ないことを願うばかり。
今から37年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。
「旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。
5月12日(月)
西ドイツの友人宅を出、ベルギーからドーバー海峡を渡りイギリス滞在17日目。
イングランド北方の街ヨーク(地図右下↓↓)からスコットランドの都市エディンバラ/エジンバラへ。
バスの所要時間は鉄道の倍以上/7時間半の長旅です。
この日は朝から”雨霧”。
"すぐれない天気"はこの国ではよくあることのようでした。
なので、ヒッチハイクをしようと思っていましたが・・・(断念)。
ユースホステルで、”底をつきそうな食料”から飯を炊いて、残り野菜と”削り節”で朝食。
3個のおにぎりとゆで卵を持ち、ぎりぎりまで”天候の回復”を希望するもかなわず、バスで北へ、のつもりがエディンバラまでの直行便があるリーズ(地図↑↑)までまずは”横(西)に移動”です。
(便せんメモ)「”底をつきそうな食料”で若干リュックが軽いのは幸い」
ヨークからリーズ行きの2階建てバス(運賃1.7ポンド=460円)はロンドンの赤バスと違いイスがいいのは、時速100キロで走るからでしょうか?
(メモより)「高さと速さでそのうちバタッと倒れそう」
50分の横移動でリーズ・ナショナルエキスプレス・コーチターミナルに着けば、なんと!エディンバラ行きのバスがいる!!
(リーズの街 グーグルマップより)
12時半発乗車の予定が2時間早まれば、18時55分着が16時55分着になると喜んだバックパッカー。
それゆえ、大きな工業都市リーズはほぼ車窓からになってしまいましたが、それは、鉄道で3時間のところを6時間半かかるバス旅の始まりでした。
運賃は9ポンド(=2430円)。
時間がかかっても割安な長距離バスを選ぶしかない節約バックパッカー。
通貨単位は£/イギリスポンド(#ユーロ加盟国後離脱/現在はポンド)で1£=約270円でしたが、このころは252円に・・・。
国税庁発表の統計によると、1986年(昭和61年)の平均年収は386万円 。
35年後、2021年(令和3年)は443万円で約15%上昇(約13%低い↑)。
(メモより)「でかい工業の街なのに鉄道(車両)は古いから”カサンドラクロス”のよう」
中学だったか高校だったか授業で覚え、かつて産業革命で栄えたこの街の名も今や”工業都市から商業都市”へ(★リーズ工業地帯)。
またまた発車が遅れた(20分)バスは、例のごとく”準高速道路(高速道路のような空いた田舎道)”を走り沿線に町があれば寄り、の繰り返し。
途中、ダラム(地図↑↑)という町は写真(↓↓)のような感じ。
(ダラム グーグルマップより)
1986年、英国で初めて世界遺産に登録された城と大聖堂ほか、歴史的建造物と文化遺産で英国屈指の町のようです。
この町に限らず沿線の町には高低差があります。
(メモより)「教会・古い建物・カサンドラクロスが登場し実にすごい景色」
2時間半でニューキャッスル/ニューカッスル(地図↑↑ではニューカッスル・アポン・タイン)へ到着。
(ニューキャッスル/ニューカッスル/ニューカッスル・アポン・タイン
グーグルマップより)
どでかい工業の街はまたしてもたくさんの博物館・美術館、橋や城を持ち、見所いっぱいのようでしたが、”30分の休憩”で訪れた場所は”COOP(生協)”。
ここで試みた”食料調達”は混雑で時間が足りず・・・なんともなんとも。
急いでバスターミナルに戻ってみると、乗り換えか?と思ったエディンバラ行きで塗装が違うバスはその先北方のアバディーンに行先を変え、乗り換えずに元のバスで出発。
ここからバスは内陸部を通らず、うれしい”海岸通り”。
(便せんメモ)「まるで北海道のよう」
「起伏ある岩が出る丘に羊がたむろする」
「沖に船は見えず、ただ白波が立つばかり」
「こんなところにヒッチハイカー」
この長距離バスは珍しく”定時運行”、正確なようでした。
ついにスコットランドに達すれば、道は起伏を増し日差しは暑く、午後5時すぎ若干の遅れでエディンバラに到着。
こうして”6時間半”の旅は終わりました。
(メモより)「運よく駅までは徒歩10分」
ユースホステルまではさらに25分が必要でした。
この古い建物と起伏に富んだ街はひとまず置いて、買物で再び重くなったリュックをしょって、雨と強風に耐えひたすら歩く・歩く・歩く・・・(バックパッカー)。
着けばまずは”夕食作り”のはずが連日の”食料入手難”でどうも厳しく、ならば宿の夕食にありつけますように・・・(お願い)。
つづく