(8月上旬 日本海沿岸 山形県酒田駅 人口約10万 新潟経由東京行きは需要がある一方、隣県都秋田市への特急は日に2本で寂しい限り/自動車道の勝ち)
今から37年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。
「旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。
4月8日。
西ドイツ西部、国境の町の友人宅に荷物を置いて、1週間の隣国ベルギー訪問2日目。
中世時代の面影を残す街やルネサンス建築が有名で、EU 本部や NATO 本部が置かれている国、ベルギーの首都ブリュッセル。
いたって簡単な朝食(ヨーロピアンブレックファースト)は、2種類のパンとチーズ、ジャム(チェリー)、バター(#まだマーガリンを食べていない)、紅茶。
バターが主流で値段も日本より割安なのはコロナ(4年)前訪れたスイスでも変わりませんでした(あえてマーガリンを買う必要は・・)。
食後に市内を散歩すれば、(メモの便せんより)「名も無き(今でいう世界遺産のような)偉大なる風景が展開する」。
広場でガラクタ市が開かれ、「汚い食器や到底使えそうもない部品、使い古しの古着から、それはもうどろぼ○市(若輩者のひどい表現はご了承ください)」
街中の店舗をのぞけば「高く古い電化製品や華麗なるファッショングッズを売る店」が目についた(#感想です)。
通貨単位はBF/ベルギーフラン(#EU加盟国は現在ユーロ€)で1BF=4円。
国税庁が発表した民間給与実態統計調査の結果によると、昭和61年(1986年)の平均年収は386万円でした。
2021年(令和3年)の平均年収443万円と比べると、約13%低いです。
「昼時のレストランは200~600BF(ベルギーフラン=800~2400円)の看板。スーパーと比較して割高な値段から言ってメインディッシュ(1日の)なのかな?」
バックパッカー(低額旅行者)は一択、パスするしかありません。
他を探しているとほどなく見つけた”セルフサービスの大型レストラン”。
喜びはつかの間、サラダ(300円/それぞれ価格は約)とスパゲッティ(550円)とビール(100円)を頼めば1000円になってしまった(今は安く感じますが当時は・・)。
”霧の景色”は午後になっても続き、それでも”雨は降らない”、4月上旬日中の気温が10度前半の街。
建物の古いブリュッセルには路面電車がよく似合い、同じかな?とアムステルダム(オランダ)が脳裏に浮かびます。
アーヘン(西ドイツ)と違い、”こじき”のかわりにギターやバイオリンの弾き語りそこかしこ・・・。
思わず低額旅行者の立場を忘れ、ギターケースに入れてしまったベルギーフラン(硬貨)。
のんびり歩きまわってユースホステルに戻り、夕食は買ったばかりの”ストロベリーババロア”、”ビール”と昨日の残りでさっさと済まし、移動に備えて早目の就寝・・。
明日から「周遊券(ベルギー国鉄発行/5日間有効)」でできるだけベルギー国内をまわりたい。
(個人的に)鉄道ファンの血が騒ぐのが「周遊券(★乗り放題)」だとすれば、それはまさに「食べ放題」のようなもの?なのかもしれません。
つづく