コロナ前の2019年5月末~6月中旬、30年店で働いた退職金代わりに、最初で最後の海外旅行(母)。
母の「高い山と高山植物が見たい」という希望で「スイス」に。
[物価高のトップグループ国]でできるだけ費用を抑えながら・・・。
(滞在場所は中央部「インターラーケン」から南(下)の山へ向かったあたり)
(クライネシャイディックからの下りハイキングコース・青線 赤点線はロープウェイ)
観光客の皆様が目指す有名山「ユングフラウヨッホ」に向けての最終乗換駅「クライネシャイディック」からのんびり下ること2時間あまり。
目的地、一つ下の無人駅「Wengernalp ヴェンゲルンアルプ」までやってきました。
午後4時でも雪山がまぶしい時間です。
周りには誰もいません。
施設も閉まっていて、シーズンはこれから。
何種類かある「アプト式鉄道」の中でもこちらはこんな感じで歯車をかませて電車を登り降りさせるようです。
以前、日本では急こう配の信越本線横川~軽井沢間で専用電気機関車が電車や客車をけん引していました。
駅弁やさん「おぎのや」の「峠の釜めし」や「むぎめし」は機関車の連結・切り離しの間、ホームで売られていて、旅の情緒あふれる空間でした。
北陸新幹線開通後は廃線となり、今では軽井沢までは新幹線であっという間だとか(あるいは高速バスで)。
登山電車を待っていると、ラッキーなことにほかの電車が通過していき、これからの観光シーズン本番に向けての準備なのかと一人想いにふけっていました。
レール幅は80㎝(800㎜)とかなりの狭さを感じますが、かわいらしいミニサイズ。
この地域の3つある登山鉄道のほか二つは1m(1000㎜)で、それでも狭い。
ちなみに日本の新幹線は1435㎜(標準軌)、在来線は1067㎜(狭軌・3フィート6インチ)で、台湾東部にかつてあった762㎜ミニ鉄道(花蓮~台東間)も1980年代に1067㎜になりました。
やがて来たがらがらの電車に乗れば、ゆっくり急な下り坂を悲鳴のようなブレーキ音を響かせながら降りていきます。
一つ下の駅での列車交換。
観光シーズン本番になれば、臨時列車の増発に次ぐ増発があるらしく、やはりこの場所でしか見られない景色を求め皆さんおいでになる・・・。
二つ下の駅が宿のある「Wengen・ヴェンゲン」。
このくらいの距離の下り坂なら、ゆっくりのんびり舗装されたハイキングコースを下るもいいな(下り坂はラクラク、専用コースで安全、なにより高い運賃がかからない、といいことずくめ)という想いが頭の中をよぎりましたが、おそらく”次回”は・・・・(「今では遠くてますます物価が高い国」)。
つづく