三陸 海 旅 つれづれなるまま

三陸沿岸 へき地移住者の暮し 旅の話など

昭和の東西ヨーロッパ行 76 ロワール渓谷内の支流を行けば トゥール 古城 フランス No.567

(昨年12月 福島県 浜通り 常磐線 夜ノ森/よのもり駅 

福島第一原発との距離は直線で約7.19㎞ 震災後できたであろう立派な駅舎に民家まばらな駅前が広がる)

 

今から38年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。

「旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。 

 

6月15日(日)

イギリス海峡を渡りフランス滞在12日目。

(地図と写真はグーグルマップ)

 

ロワール河畔、古城めぐりの拠点トゥール(地図↓↓左)からフランス第三の都市リヨン(地図↓↓右下)へ向けて(*第二の都市は地中海に面した港湾都市マルセイユ)。

 

4日続きの快晴に、(便せんメモ)「なんと今日も晴れてしまった!快晴なのだ」

日曜、駅に向かうバスは10時54分までなく(*次は14時台)、5.3フラン(=150円)が浮いたと歩くこと50分。

重いリュックを背負ったならば、さっそく汗まみれになってしまいました。

 

通貨単位はフラン(現在はユーロ)で1フラン=約28円

国税庁発表の統計によると、1986年(昭和61年)の平均年収は386万円 

35年後、2021年(令和3年)は443万円で約15%上昇(*約13%低い↑)

 

このままリヨン(地図上↑↑・左上から右下へ)へ行くのはもったいないと思い、12時発のラピッド(特急)は見過ごし、12時22分発のブールジュ(地図上↑↑・中央)行の鈍行へ乗り込みました。

(トゥール駅 絵葉書)

 

1両が1等車と2等車”と”1両が荷物車と2等車”を含む6両のディーゼルカー(鈍行)はのんびりと、しかして飛ばす時は車両制限速度120㎞/h近く出し、ロワール川支流を進みます。

昼間の列車本数が少なく急行待ちもないので、駅間の長さも相まってすこぶる表定速度(*1時間あたりに進む距離)がいいのです。

 

昨日方角が違い、一日の”巡礼”では訪問がかなわなかった城のあるアンボワーズ

の絵葉書を買いましたが、街中立地の規模といい内容と言い、どうなってんの?のすごい造りです。

(訪問かなわなかった、アンボワーズ城 絵葉書)

 

また、沿線/ロワール渓谷シェール川沿いで有名なシュノンソー城も見れませんでしたがこんな感じです。

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipPDAZTrpDygLEBwiKXBlZEBVuQg_w676x6fp9Rv=w506-h240-k-no

(川の上に作られた シュノンソー城

 

沿線でいくつか見かけたキャンプ場ではたくさんの人々が思い思いの時間を過ごしているようでした。

そしてキャンピングカーも多数。

中には池で釣りをする人も・・。

 

(便せんメモより)「なんというのんびりとした休みの過ごし方!」

キャンプ場1か所に最低1週間は滞在するとかしないとか・・・。

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipOUR0cQScJv-C6SuZQypF39pmDSIi-RkI6hymla=w408-h244-k-no

(沿線)

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipOs1E1nzYBnfWL9kA2l7sOSTgCS8XXM7iMNCz26=w408-h306-k-no

沿線に川のある町が続きます。

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipPwoxFgMBuovsU8ClndkgtEf6bm-tXT28PQ6ksL=w408-h906-k-no

(町と町との間 沿線の風景)

 

条件の良い、平地や丘の多い農業国の自給率は今や約129%!(カロリーベース)

約38%のどこぞの国とはだいぶ違います。

さらにエネルギー自給率も半分近くとは・・(*原発が多い)。

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipOaYZ7p4Do_-ReKlrJer1dyMuTIx0UHYJHDMgrp=w437-h240-k-no

(なだらかな沿線の景色)

110キロを2時間かからずに目的地ビエルゾン(地図上↑↑・ブールジュの左上あたり)に着きました。

 

この時期すでに”うだるに近い暑さ”が到来する中、日曜の街は”数軒のカフェバー”を除き閉店!

がらんとした街を飲まず食わずのバックパッカーがさ迷い歩き、結局”駅で水を飲む”(*飲めました)。

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipPaS5FOVpSgdHFgFaYuucNfFkduRyEJn3HbvN4D=w408-h306-k-no

(現在のビエルゾン駅)

 

(メモより)「牛乳が飲みたい」

と、目の前をレストランカー(食堂車)のついた16両編成(*うち1等は4両)のパリ行が去って行きました。

 

「14時はともかく、16時、悪くとも17時にはユースホステルを開けてほしいのに現実は18時(受付)」(*国により千差万別)で困り果てました。

 

「もう少し自動販売機を置いてほしいけど、この保守国では当分ないかも」

街の売店が閉店なのに、頼みのキオスク(駅の売店)は”菓子と雑誌のみ”。

どの主要駅にもある自動販売機は”お菓子(5~12フラン=140~340円)のみ”。

 

さりとて「広場はあれど、ベルギーやオランダみたいに、日曜市の開かれる広場はない」

街中で人々は散歩・立ち話・カフェバーでの会話のみ。

 

なんとか時間は過ぎユースホステルに行けば、日曜ということもあるからか、本日の宿泊者はオランダ人一家4人組と東洋人一人の計5人でした。

84人収容の大きい建物で駅500mという好立地なのに・・・(*ラッキー!)。

 

さらにユースホステルはなんと!アルジェリア人(夫)とオーストラリア人(妻)が経営で”きれい!”でした。

ご夫婦に「日本人団体が春に来る・他の国内のユースホステルはきれいではない」と言われ納得。

確かにこちらが築15年とは信じられないほどの新しさ!

 

室内は日本の”公営式(今はあるか不明、当時は”公営ユースホステル”がありました)”のようなベットが造り付けの8人部屋で、他の組み立てベット特有の”ギシギシ音”がないのが救いでした。

それでいて宿泊代が30フラン(*入国後円高で840円が780円に)・・・。

(*日ごろの騒音に慣らされた身には)「静かな夜は寝るには惜しい」

 

6月中旬、午後10時50分はもう少しで暗闇の時。

「蚊がこわい」(*どこにいても一番最初の刺され役

 

 つづく