(北の公園 10月中旬・紅葉初め 晴れ間でも降ったり止んだり/一面濡れそぼる日)
知り合いの元漁師さん宅でお昼をごちそうになったら、麺類と一緒に「おふかし(もち米を蒸したもの)」が出て腹いっぱい。
後日、他の元漁師さん宅では麺類と赤飯が出て「力仕事用?」かと思う、へき地県境民です。
今から37年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。
「旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。
5月17日(土)
西ドイツの友人宅を出、ベルギーからドーバー海峡を渡りイギリス滞在22日目。
この日は北部スコットランド・ハイランド地方の中心都市インヴァネス(地図下↓↓)からネス川を南西にさかのぼりすぐ下、あの”ネス湖”へ。
”スコットランド”の”ス”から西/左へ、ポートリーのあるスカイ島を目指します。
昨夜、隣のベットのスウェーデン人青年(カッレ:名前)と話しをし、スウェーデンの見どころと住所までもらうことができたのは幸いでした。
このことが、後日スウェーデンの湖と森の村に滞在することになるとは・・・。
話しを聞いて、”スウェーデンからスコットランドへ船で渡る”などは考えもしませんでしたが、地図を見て納得です。
彼は直接スカイ島へ、自分はネス湖経由で(*結局宿が違い島では会えずじまいでしたが、、、)。
10時10分、ヒッチハイク開始!
長いネス湖の突端、”Fort Augustos/フォート・オーガスタス”(地図下↓↓)をマジックで書き、いざ!!
(便せんメモより)「車はぼんぼん来て、ぼんぼん去る」
「10分。20分。30分」
「お~い!スコットランドはヒッチ天国だって?(誰か言っていた)うそ~」
あきらめかけた10時57分、来た!止まった!!
2人乗り・フォードの1Lが!
運転手の彼はフォート・オーガスタス(地図↑↑)の先(南西)、フォート・ウィリアムまで行く方で金属商だとか。
でもって到着後、午後は休みなんだそう・・(*土曜日です)。
(メモより)「Loch Ness/ネス湖はすごい!広い!何もない!」
湖畔の反対側に道はなく、約幅1.5㎞、長さ40㎞ではネッシーを見つけるのもたいへん、ましてや捕まえることなど・・・。
(メモより)「34マイル=55㎞の旅はスピードだった。時に時速120キロ?で昇り降り。湖畔に崩れかけた古城を見、あっという間の30分!」(*一般道です)
礼を言い車を降り、終点フォート・オーガスタスの湖畔でしばしスケッチをすれば、一羽の白鳥が寄ってくる。
「手をつつくなっちゅうに~!」(*そこは白鳥の縄張りだったのでしょうか?)
細長い湖は高度差があり、川を下る船はネス湖入口(出口)で5.6基の水門を通り、まるで”運河”のよう。
「うらやましい。ボートがほしい」(短絡的なやつ)
さてさて、日に一本のバスも行ったし、ヒッチ(ハイク)はというと30分成果なし。
「週末の土曜にて家族連れ・年配の夫婦・若者・女性ドライバーが多く、見向きもしない」
仕方がないので分岐点まで8マイル(12キロ)、リュックの重さを感じながら南西へ歩き始めました。
やがて次第に肩が足が痛くなってきて・・・1時間に10分の休憩を入れること2時間半で到着。
(分岐点 フォート・オーガスタス南西 インヴァーガリー(地図下↓↓) 古城 グーグルマップより)
米国人の彼いわく「こっちはやりやすい。ほんの10分よ!」
自分のやり方がよくないのか何なのか?と思いつつ、親指1本スタイル(立てて)で3台目、止まった!早い、1分!!
なんと、中年(運転手)の彼はユースホステルの会員でスカイ島(目的地)住まい。
話す英語は相変わらず、スコットランドなまりのせいか結構ちんぷんかんぷんで、今さらながらに英語力のなさを痛感するバックパッカーでした。
細々と降る雨が夕方になっても続く中、車は一気に山を登り山を下る。
(メモより)「あまり木のない山すそ下に湖を見る風景はすごい!」
(フォート・オーガスタス南西 アバクホールダーとラガンの間の分岐点インヴァーガリーから西/左を目指す 地図は平面・実際はすごい高低差/アップダウン)
(メモより)「湖はいたるところにあり、時折羊のみが群れる。とにかくすごい景色の連続」
54マイル・88キロ走り、スカイ島入口カイル・オブ・ロカルシュ(地図下↓↓)からフエリーで5分(*運賃20ペンス=55円はおごられました)。
通貨単位は£/イギリスポンド(#ユーロ加盟国後離脱/現在はポンド)で1£=約270円
国税庁発表の統計によると、1986年(昭和61年)の平均年収は386万円 。
35年後、2021年(令和3年)は443万円で約15%上昇(約13%低い↑)。
どんよりとした暗い雲の下、スカイ島に上陸しすぐのユースホステルではないもう1か所へ(*有名島の港のユースホステルは”ビジネスユース”で人が多いのでパス)。
8マイル・13㎞先の町ブロードフォード(地図↑↑)で運転手さんの住所を聞いて降車したのは、あとで彼のリクエスト”絵葉書を送る”ためでした。
”乗せた旅行者から後の訪問国の絵葉書を送ってもらう”のだそう。
すでに時計は18時を回り、海岸沿いを800ヤード・730m。
ユースホステルはそれでもアメリカ・ドイツ・スペイン人たちでにぎわっていて、さすが人気の島。
例により”週末の食料不足”におちいり(売っている場所がない)、夕食は野菜シチューのみして、さすがに疲れた体を休ませます。
明日も天気が荒れるとか荒れないとか、はひとまず気にせず二段ベットにもぐり込むだけのバックパッカーでした。
(奥行きあるLOCH NESS/ロッホネス/ネス湖 道は片側(左岸)のみ 右岸に道なし)
つづく