三陸 海 旅 つれづれなるまま

三陸沿岸 へき地移住者の暮し 旅の話など

昭和の東西ヨーロッパ行 47 ネス湖もスカイ島もヒッチハイクで スコットランド イギリス No.538

(北の公園 10月中旬・紅葉初め 晴れ間でも降ったり止んだり/一面濡れそぼる日) 

 

知り合いの元漁師さん宅でお昼をごちそうになったら、麺類と一緒に「おふかし(もち米を蒸したもの)」が出て腹いっぱい。

後日、他の元漁師さん宅では麺類と赤飯が出て「力仕事用?」かと思う、へき地県境民です。

 

今から37年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。

「旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。 

 

5月17日(土)

西ドイツの友人宅を出、ベルギーからドーバー海峡を渡りイギリス滞在22日目。

この日は北部スコットランドハイランド地方の中心都市インヴァネス(地図下↓↓)からネス川を南西にさかのぼりすぐ下、あの”ネス湖”へ。

スコットランド”の””から西/左へ、ポートリーのあるスカイ島を目指します。

 

昨夜、隣のベットのスウェーデン青年(カッレ:名前)と話しをし、スウェーデンの見どころと住所までもらうことができたのは幸いでした。

このことが、後日スウェーデンの湖と森の村に滞在することになるとは・・・。

話しを聞いて、”スウェーデンからスコットランドへ船で渡る”などは考えもしませんでしたが、地図を見て納得です。

彼は直接スカイ島へ、自分はネス湖経由で(*結局宿が違い島では会えずじまいでしたが、、、)。

 

10時10分、ヒッチハイク開始!

長いネス湖の突端、”Fort Augustos/フォート・オーガスタス”(地図下↓↓)をマジックで書き、いざ!!

(便せんメモより)「車はぼんぼん来て、ぼんぼん去る」

「10分。20分。30分」

「お~い!スコットランドはヒッチ天国だって?(誰か言っていた)うそ~」

 

あきらめかけた10時57分、来た!止まった!!

2人乗り・フォードの1Lが!

運転手の彼はフォート・オーガスタス(地図↑↑)の先(南西)、フォート・ウィリアムまで行く方で金属商だとか。

でもって到着後、午後は休みなんだそう・・(*土曜日です)。

 

(メモより)「Loch Ness/ネス湖はすごい!広い!何もない!」

湖畔の反対側に道はなく、約幅1.5㎞、長さ40㎞ではネッシーを見つけるのもたいへん、ましてや捕まえることなど・・・。

(メモより)「34マイル=55㎞の旅はスピードだった。時に時速120キロ?で昇り降り。湖畔に崩れかけた古城を見、あっという間の30分!」(*一般道です)

 

礼を言い車を降り、終点フォート・オーガスタスの湖畔でしばしスケッチをすれば、一羽の白鳥が寄ってくる。

「手をつつくなっちゅうに~!」(*そこは白鳥の縄張りだったのでしょうか?)

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipPok0TQNWK3ItXWPFSPviUofFFOj4VUeKHtRoum=w532-h240-k-no

フォート・オーガスタスとネス湖 グーグルマップより)

 

細長い湖は高度差があり、川を下る船はネス湖入口(出口)で5.6基の水門を通り、まるで”運河”のよう。

「うらやましい。ボートがほしい」(短絡的なやつ)

 

さてさて、日に一本のバスも行ったし、ヒッチ(ハイク)はというと30分成果なし。

「週末の土曜にて家族連れ・年配の夫婦・若者・女性ドライバーが多く、見向きもしない」

 

仕方がないので分岐点まで8マイル(12キロ)、リュックの重さを感じながら南西へ歩き始めました。

やがて次第に肩が足が痛くなってきて・・・1時間に10分の休憩を入れること2時間半で到着。

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipMp1v8JXMCKebFn0EZkkqz_Txh3WxCAuqq4HkMy=w408-h541-k-no

(分岐点 フォート・オーガスタス南西 インヴァーガリー(地図下↓↓) 古城 グーグルマップより)

 

と、向こうから一人のバックパック姿のヒッチハイカーが・・。

米国人の彼いわく「こっちはやりやすい。ほんの10分よ!」

自分のやり方がよくないのか何なのか?と思いつつ、親指1本スタイル(立てて)で3台目、止まった!早い、1分!!

なんと、中年(運転手)の彼はユースホステルの会員スカイ島(目的地)住まい。

話す英語は相変わらず、スコットランドなまりのせいか結構ちんぷんかんぷんで、今さらながらに英語力のなさを痛感するバックパッカーでした。

 

細々と降る雨が夕方になっても続く中、車は一気に山を登り山を下る。

(メモより)「あまり木のない山すそ下に湖を見る風景はすごい!」

フォート・オーガスタス南西 アバクホールダーとラガンの間の分岐点インヴァーガリーから西/左を目指す 地図は平面・実際はすごい高低差/アップダウン

(メモより)「湖はいたるところにあり、時折羊のみが群れる。とにかくすごい景色の連続」

 

54マイル・88キロ走り、スカイ島入口カイル・オブ・ロカルシュ(地図下↓↓)からフエリーで5分(*運賃20ペンス=55円はおごられました)。

通貨単位は£/イギリスポンド(#ユーロ加盟国後離脱/現在はポンド)で1£=約270円

国税庁発表の統計によると、1986年(昭和61年)の平均年収は386万円 

35年後、2021年(令和3年)は443万円で約15%上昇(約13%低い↑)。

 

どんよりとした暗い雲の下、スカイ島に上陸しすぐのユースホステルではないもう1か所へ(*有名島の港のユースホステルは”ビジネスユース”で人が多いのでパス)。

8マイル・13㎞先の町ブロードフォード(地図↑↑)で運転手さんの住所を聞いて降車したのは、あとで彼のリクエスト”絵葉書を送る”ためでした。

乗せた旅行者から後の訪問国の絵葉書を送ってもらう”のだそう。

 

すでに時計は18時を回り、海岸沿いを800ヤード・730m。

ユースホステルはそれでもアメリカ・ドイツ・スペイン人たちでにぎわっていて、さすが人気の島。

例により”週末の食料不足”におちいり(売っている場所がない)、夕食は野菜シチューのみして、さすがに疲れた体を休ませます。

明日も天気が荒れるとか荒れないとか、はひとまず気にせず二段ベットにもぐり込むだけのバックパッカーでした。

 

(奥行きあるLOCH NESS/ロッホネス/ネス湖 道は片側(左岸)のみ 右岸に道なし)

 

 つづく