三陸 海 旅 つれづれなるまま

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1986 昭和の東西ヨーロッパ行 11 国境の町から ちょこっと隣国へ ベルギー 港町と田舎町 欧州 No.502

車内で運賃清算できない/全乗降口を開閉せざるを得ない”栃木県の6両編成の東北線ワンマン電車に乗れば、”正しい切符購入”のアナウンスは流れても無人駅でのキセル(乗り降り)は可能で、それでもJR車掌や駅員の人件費や維持費より被害額が安いのだろうと想像する、へき地県境民です。

まるで昨今話題の”盗られても営業を続ける「無人販売店」”みたい・・・。

 

今から37年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。

「旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。 

 

4月11日(金)

西ドイツ西部、国境の町の友人宅に荷物を置いて、1週間の隣国ベルギー訪問5日目。

西部中世の古都ブルージュから港町オーステンデ/オーストエンデ、南部トゥールネ経由でブリュッセル右下のナミュール/ナムールまで。

ユースホステルではない”International Y.H"という宿を出てブルージュ駅まで徒歩30分。

せっかくなので近くの港町オーステンデ/オーストエンデまで電車に乗れば、それはベルギー国鉄周遊券が効かない私鉄(別料金)でした。

西ドイツ西部、国境の町の友人宅に預けた荷物を引き取ったら、次に訪れる予定の国は大英帝国/イギリスです。

港の岸壁に立てばはるか彼方にグレートブリテン(島/イギリス)は見えず、ただ風に雪が舞うだけ・・・4月中旬でもこの気温では長居はつらい。

 

早々に退散しローカル線の電車を乗り継ぐこと3本。

途中、いつの間にか北部フラマン地域から南部ワロン地域へ・・・。

ベルギーは、フランス語圏とオランダ語圏があり、それぞれの言語で地名や建物名が異なる場合があります。ワロンは、フランス語を話す人々が住む地域で、フラマンは、オランダ語を話す人々が住む地域です(Bingチャットより)。

 

田舎町トゥールネ(上の地図下部)を歩いてみれば今までの景色と一転、新しい建物が並び、(便せんメモでは)「戦争で焼けて新築した」。

観光地の他に、できればその土地の歴史や文化も頭に入れておくとより理解が深まりますが、訪問国が多い場合それは容易ではなく、どうしても”理解が薄まってしまう”ことをあとあと実感することになります。

 

地図のとおり、トゥールネの町から西に5㎞でフランスです。

リールの地名を見て、社会科で習った「リール工業地帯」を思い出しましたが、36年後の今調べてみると、

リールはかつてフランスの工業地帯の一つで、繊維工業、鉄鋼、機械、自動車、食品工業などが盛んに行われていました(Bingチャットより)」と時代の流れを感じます。

それは、米大統領選挙で動向(票の行方)が注目される地域、かつて自動車工業が盛んだったミシガン州デトロイトなどの中西部・一部大西洋中部の「ラストベルト/錆びついた=脱工業化が進んだ地域」と似たようなものかもしれません。

 

本日、格安の宿「ユースホステルがある場所」で選んだ東部ナミュール/ナムール(地図ブリュッセル右下)までさらに電車で1時間半と、計5時間のローカル線移動が苦にならないのは鉄道ファンならではでしょうか・・・。

(メモの便せんより)「ナミュール/ナムールの町はデコボコ(凹凸)があり、平野と打って変わって山も川もある」

「徒歩40分・3㎞でユースホステルに着く」

 

### ベルギー・3か所だけのユースホステル物価比較 ###

通貨単位はBF/ベルギーフラン(#ユーロ加盟国は現在ユーロ€)で1BF=4円

ブリュッセル 素泊り320+シーツ代80 400BF=1600円 夕食200BF=800円 

アントワープ  ”  280    なし     =1120円              175=700円

・ナムール    ”  285    90  375BF=1500円             210=840円

・ジュース/ビール20~25BF=80円~100円(★ビールが安い)

・コーヒー15BF=60円

国税庁発表の統計によると、1986年(昭和61年)の平均年収は386万円 

35年後、2021年(令和3年)は443万円で約15%上昇(約13%低い↑)。

 

*** ベルギー国鉄・見た目 ***

・電車ではなくほとんどが客車(トイレ付)を機関車がけん引する(これは4年前乗ったスイス~ドイツの国際列車等でも健在です)

・(37年前の1986年にしてすでに)禁煙車が多い

・ローカル線普通列車でも時速130~140㎞、160㎞と飛ばす(線路幅1067㎜・狭軌の日本と違い1435㎜・標準軌のほうが安定性がある)

・座席は通路を挟んで向かい合わせの二人掛けと三人掛け(日本より幅広のおかげ)

・新しいレールバス(丸いハンドルのバスに台車を乗せたディーゼルカー)もある

・新しい2階建て車両(客車)もある

・フランス国境近くはフランス国鉄SNCF)のディーゼルカーも走っている

・車両を(あまり)洗わない?から新車でもすでに汚れている

 

「5日間有効の周遊券」は幸い隣国ルクセンブルク/ルクサンブールもエリア内と知り、佐賀県や神奈川県と同じくらい、面積2.586平方キロメートルの国へ行く気が湧いてきましたが・・・・・(後でエリア外と知ることに・・・)。

 つづく