三陸 海 旅 つれづれなるまま

三陸沿岸 へき地移住者の暮し 旅の話など

昭和の東西ヨーロッパ行 167 列車は16時間と6時間 スウェーデン ノルウェー No.658

晩夏のへき地県境、震災後できた坂の両脇に咲くユリ群。

早朝通るとほのかなにおい・・・花オンチの自分にも・・・。

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今から38年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。

旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。

 

9月9日(火)

北欧ノルウェー滞在2日目。

フランス⇒スイス⇒オーストリアから北上、ドイツ⇒デンマークスウェーデンフィンランド⇒再びスウェーデンノルウェー

 

(地図や小文字の文はグーグルマップ/Copilotより)

 

一昨日、フィンランド北部国境を陸路で越えスウェーデン北部で1泊。

昨日スウェーデン北部国境を越え、ノルウェー北部の港町ナルビクで1泊(地図・下・↓↓)したのは、そこに鉄路があったことと、少しでも北へ・・の想いからでした。

 

ノルウェーは、北ヨーロッパのスカンディナビア半島西岸に位置する国です

国土は南北に細長く、フィヨルドが多く発達しており、美しい景観が広がっています

地形は山がちで、スカンディナビア山脈が国土の大部分を占めています

 多くの湖があり、最高峰の標高は2,469メートル

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipONo3qVxi3LOnQLuWd87GiAPywI6X7IY0M_94VE=w408-h271-k-no

ノルウェー ナルビク駅構内の保存蒸気機関車 遠くに海が見える)

 

9月上旬にして秋真っただ中、ノルウェー北部の港町ナルビクまで来ればこれより北に鉄道はありません。

とすれば、このあと鉄道ファンには”南下”が待っていました。

ノルウェー第三の都市トロンヘイム(地図・↓↓)への長距離バスは長時間。

891㎞を乗用車でも16時間、ならバスは・・・。

しかも、ヨーロッパ在住者が使えるインターレイルパス(周遊券”は半額割引があるのに対し、ユーレイルパス(ユースパスも)は割引なし・・・。

 

とすれば、”ユーレイルユースパスが使えるスウェーデン経由”一択でした。

 

午前5時発の”直通列車(*ノルウェースウェーデン経由ノルウェー)”はあきらめ、9時15分発の長距離列車で1100㎞先乗り換えを選択しました。

 

スカンジナビア山脈を越えた列車は今まで来た道を戻り、鉄鉱石の町キルナでは30分以上停車。

その間、”スーパーでの買い物”もやすやすと・・・(*荷物を盗まれる心配はしていない)。

 

列車はスカンジナビア山脈に沿って内陸部をひたすら南下。

(メモより)「”森林地帯の合間に湖や町がある”」

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipPMC7QkoVMALUstDppr1FtlJJJ9fpuwx7p1izIq=w408-h306-k-no

(沿線)

 

途中、”ヨックモック Jokkmokkという町を通れば、 日本の洋菓子ブランド、ヨックモック(*YOKUMOKU★スペルは違う)と関連があるのかな?

 

日中、日は照ったり陰ったり・・・。

加えてあまり変わり映えのしない沿線風景・・・。

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipO5tn3keNWuL9Y_ckmfupanyO1Q9c85utEQ-5gC=w408-h544-k-no

(沿線)

 

(29枚目の便せんメモより)「それにしても似たような景色が延々と・・・・・」

さして混むことのない、”16時間の車内”はバックパッカーに充分過ぎる睡眠をもたらしました。

 

スウェーデン中部の乗換駅、ANGE”オンゲ”に着いたのは日が変わった午前1時。

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipNiy-nXyD1_cvI_h0ucUxGeYn2_oExzD2U1Qbbn=w408-h544-k-no

(ANGE ”オンゲ”駅)

 

ここから3時半発ノルウェー・トロンヘイム行に乗るはずが、この日はなんと6時4分発に変更!

しかも”到着時間は同じ”とは喜ぶべきなのか、それはそれで”微妙”でした。

 

待合室は時折響く意味不明な”真夜中に通過する列車のアナウンス”を除けば快適そのものでした。

”夜の刺激物”もなんのその、真夜中のコーヒーを飲もうとマシンに2クローナ・55円を入れれば"出ない!

 

通貨単位はスウェーデンクローナ(SEK)で1クローナ=約27.5円(*現在もクローナ

国税庁発表の統計によると、1986年(昭和61年)の平均年収は386万円 

35年後、2021年(令和3年)は443万円で約15%上昇(約13%低い↑)

 

ドンドンドン!!とたたけば、出るは!出るは!コインが!!(*詰まっていた)

今ではまず行わなくなった?”機械をたたく”様子を思い出しました。

(便せんメモより)「結局、10クローナ・280円を得してしまった」

 

結局、待合室で眠りについたのは2時40分。

5時40分起床では寝足りず、6時過ぎに乗り込んだ列車で爆睡する運びとなりました。

”便せんメモ”にもこの間の記述はありません。

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipND0xDD3c-QlubBcIJ2pAT-5cimyQhgi0poTWhg=w408-h338-k-no

(沿線 湖と週末を過ごす?小さな家)

 

途中、湖畔の街を通り再びスカンジナビア山脈越えをすれば、国境過ぎから再びゆっくり山下り、川下り(川沿い)・・・・・。

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipMTy5LiA0Plu-AFuClFomT7-b7o4nPUIo7N_Q6M=w426-h240-k-no

(山岳部 スキー場だらけの沿線)

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipPI5kEfttVZi7d3jzn3nBUGk0Fs4xVnXw6dA1TJ=w426-h240-k-no

(現在のノルウェー国境近くの町)

 

やがて眼下に広がる海を見ながら海岸へ向かって降りた列車は、見事なほどに海沿いを走り始めました。

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipO2BTJDpYZ0lJcn91zNynPzErt8eVy92JlS4Jl5=w408-h306-k-no

 

ここで忘れられない駅(↓↓)との出会いがありました。

前方に見えた駅名板にえっ!!

一瞬ほんとかな?と思いましたが・・・。

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipNrnzJKbaItHckWqsLjPKY_i_pBBRM7_asIDY7A=w408-h544-k-no

HELL/ヘル駅 英語では”地獄”ですが・・・ノルウェーでは村の名前でそれなり有名だそうです)

 

駅に停まらない列車から見えた、決して大きくはない駅舎。

ほんの一瞬のできごとでした。

 

ヘル(地獄)駅から海沿いをさらに走ること約20㎞。

昼過ぎ、6時間を経て列車はノルウェー第三の都市トロンヘイムへ到着。

 

たっぷりの大自然も睡魔には勝てず、たっぷりだったのは睡眠のほうでした。

二度と味わえない景色も、”各国で似たような大自然(景色)”がそこら中にある(*ように感じる)、少ない人口で広大な国土を持つ国。

フィンランドスウェーデンノルウェー

そんな印象のスカンジナビア三国でした(*個人の意見です)。

 

 つづく