三陸 海 旅 つれづれなるまま

三陸沿岸 へき地移住者の暮し 旅の話など

昭和の東西ヨーロッパ行 161 9月上旬はオフシーズン 宿に困る フィンランド 北欧 No.652

(震災後復旧したJR石巻線女川駅 日帰り温泉(2階)併設 ユニークなデザインの天井★夜間照明で反射する)

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今から38年前の1986(昭和61)年、転職直後の離職で幸運にも実現した長旅。

旅と鉄道好きが一生に一度多くの国を訪れる」条件に合致したのは、当時東西に分かれていたヨーロッパでした。

 

9月4日(木)

北欧フィンランド滞在8日目。

フランス⇒スイス⇒オーストリアから北上、ドイツ⇒デンマークスウェーデンフィンランドへ(*右隣・現ロシアと接する長い国境)

(地図や小文字の文はグーグルマップ/Copilotより)

 

首都ヘルシンキ郊外、2度のご縁で泊まったバンターユースホステル早々(=9時の感覚)に出て駅前スーパーで食料調達。

(便せんメモより)「9時半の近郊電車で首都へ向かい、駅構内で郵便を出し、10時の北部ロヴェニエミ(地図↓↓)長距離列車に乗り込むあわただしさよ」

 

13両編成の列車は食堂車・軽食堂車・コンパートメント(個室)改造”育児室”付、おもちゃも完備ですごい!

今から38年前のその仕組みも、先進国の少子化が叫ばれる昨今どうなったのやら・・・。 

 

ほどなくして列車は最初の駅に到着。

ふと向かいの列車を見ると”オウル(地図↑↑)”のサボ(*行先表示板)が見えて、ん?

後で着いたこの列車は・・・・・??

本来乗る予定の列車はオウル行で、その先のロヴェニエミ行と勘違いしていたのか・・。

ともあれ急ぎホームを移動、無事乗り換えることができました。

 

よくよく時刻表を確認すると、”湖側(と言っても湖はそこかしこにある)ルート”を通るオウル行は”直通幹線”とでも言う役割で、ロヴェニエミ行より2時間早くオウルに着くほど時間差があるのは驚きでした。

 

ひとたび街を出れば車窓には恐ろしいほど人気(ひとけ)のない景色が広がり、それは1時間も2時間も続くかのよう・・・。

(メモより)「雲の下にあるは9月上旬の紅葉ばかり・・・・・」

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipM7EF7ayJ2ukMEemDNbJ-pdCO4okT9bC2FefM5t=w408-h272-k-no

(延々と自然が続く沿線)

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipPzktk7CmH0Gu7WZtzIQtGhpV3a3hIm6twYJlk-=w426-h240-k-no

(造形物がほとんどない 自然あふれる沿線)

 

長い(距離と時間)車中、持参した”ユースホステルガイドブック”で次の宿泊先を調べたところ、9月上旬にして”季節外(オフシーズン)”でユースホステルほとんど閉鎖・・・・・

なんとフィンランド北部で宿泊可能な宿は1か所のみ!

”はまだでも”うかつ”でした・・・・・。

それは、それほど利用者(旅行者)がいないあかし。

 

ならば民間の宿を・・と考えが及ばなかったのはそこが物価高な北欧だったから。

加えて、二人旅ではない”一人旅”では割高な部屋料金。

そうなれば考える(する)ことは”夜行列車の人”一択でした。

フィンランド北部を抜けスウェーデンへ達する関係上、それも”2泊(連泊)”・・・。

 

18時過ぎ。

なんと8時間かかって着いたオウルフィンランド北部の中核都市で、北緯65度の港町でした。

スウェーデン語ではウレオボリ・・・。

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipMMEnSxY8D0RY0ftlEJgc-osBF85mLtZipQMdMh=w426-h240-k-no

(オウル駅)

 

本来ならこの街にもユースホステルはあるのですが時期すでに遅し・・・。

紅葉を抜けたどり着いた街は夜ともなれば充分寒さ感じる、そんな季節がすでにやって来ていたのです。

 

重い荷物を背に駅前周辺をうろつくこと1時間弱。

再び車上(夜行列車)の人となったのは19時のことでした。

 

何のために行ったのか???と言われそうですが、鉄道好き(それも”乗り鉄”)は多くの路線を乗りたい生き物なことご理解ください。

”似たような観光地”は除外する、ほぼ二度と訪れることはない旅だったのです。

 

https://lh5.googleusercontent.com/p/AF1QipMD8zP9oCdS8wuZO7T5fL7HunhN7GKNhqhH0Z7F=w438-h240-k-no

(現在、評判のよいラップランドホテルオウル 素泊り21000円台から ★はたして利用する機会を得るような立場にこれからなれるのでしょうか・・・・・)

 

(メモより)「列車は昼間乗るはずだった”山側ルート”を通り、肝心の多々ある湖は闇の中・・・」

 

# # フィンランド鉄道あれこれ # #

・駅などの”異地名二重表示板”に驚く

一例「”TIKKURILA(フィンランド語)とDICKURSBY(スウェーデン語)」(*似微な違いが・・・)

・他の西側諸国と違い、コンパートメント(個室)車両がかなり少なく利用者も少ないのは人気のなさ?

・貨物線専用なのか?鉄道路線の多さに比べ旅客線が少ないのは廃止されたから?

・町(街)は海や川沿いに多く、鉄道は無関係なところを通るので”へんぴなところ”に駅があったりする

・”軽食堂車”のメニューより

紅茶 4.4マルカ・165円

ポップコーン 6.5マルカ・240円

ヨーグルト 5.2マルカ・195円

ピザ 17.2マルカ・650円

ハンバーガー 17.8マルカ・675円

”皿もの(ワンプレート料理)”28マルカ・1065円

ハム・きゅうり・トマト皿 16.5マルカ・625円

ドーナツ1個 5.3マルカ~・200円から

クロワッサン1個 8マルカ・300円(*圏央で働いていたホテルより高い)

 

通貨単位はフィンランドマルカ(FMK)で1マルカ=約37円(*現在はユーロ)

当時、表示は国名と同じスオミ/SUOMIでした

国税庁発表の統計によると、1986年(昭和61年)の平均年収は386万円 

35年後、2021年(令和3年)は443万円で約15%上昇(約13%低い↑)

 

*スーパーマーケットの営業時間は8時~20時で、この国に来て”つり銭間違い”がだいぶ減った

決済方法が多様化(キャッシュレス化)した今では”つり銭”を受け取る機会もだいぶ少なく(ほぼなくなり?)ました

 

 つづく