三陸 海 旅 つれづれなるまま

三陸沿岸 へき地移住者の暮し 旅の話など

県境の鳥肉と沿岸部のワカメ 里帰りす 三陸・室根 No.426

県央からの帰り。

沿岸部よりも流通競争の激しい県央およびその周辺で食材を調達しながら、三陸自動車道は沿岸部の一部だけにして下の道を戻ります。

沿岸部が本社で念願(?)の県央進出を果たしたスーパーは、「鳥インフル騒動前は一パック99円のたまご」や「牛乳(生乳)158円」(いずれも税抜き)等目玉商法連発、総菜・寿司や魚貝類の品ぞろえを充実させ、県央民のハートを鷲(わし)づかみ、今もなお買い物袋無料を続けています。

チラシが入り満車気味の火曜日に比べ、翌日は余裕ある水曜日。

県央の車の走りと同じ、ダッシュ気味にカートを移動させる・話で通路をふさぐ・駐車場で歩く脇をスピードを出して通り抜ける方々もほぼ見られず、比較的圧力を感じずに店内を回れる・店外を移動できるのは幸いです。

それでも、火曜・水曜共に「止まれで止まらず・止まれでない方の車を停めて先に出る」「止まらず・停めて、右折禁止の出口を反対車線から右折する」”つわものおっさん・おばちゃん”には要注意です。

買い物中、ふと見た売り場の一角、冷蔵ケース一杯にワカメが積んでありました。

どうも見たことのあるパッケージだと思ったら、広田湾(岩手県陸前高田市三陸)のもの。

1袋150g入りで100円(税抜き)です。

陸前高田市イオンスーパーセンターで売られているものはもっと容量多く、こちらは漁協とタイアップした街中仕様の企画品かもしれません。

ジッパー付きで金文字の使用された袋は100円で販売用の感じではありません。

ケース内には漁協の分厚い紙のパンフレットもたくさん”冷やして”あり、パンフレットの中は何種類もの商品が写真入りで紹介されていて、「お取り寄せ」を狙っている?かのようでした。

ワカメは保存・調理は簡単。

水にささっと通すだけ・短時間で戻すことができました。

150g100円(税抜き)は陸前高田市のイオンの売値よりかなり安い!

賞味期限は4月末まで。

残念ながら短時間で冷蔵ケース前に足を止める方を見かけることはできませんでしたが、おそらく地元(沿岸部)では手にできない一品(ワカメ自体は知り合いにもらうか、”おすそ分け”があれば別です)。

なので、実家の分までまとめてかごに・・・。

比較できるものは?と売り場を見渡せば、安いもので100g200円、今住む半島のものはなんと200g600円でした。

レジのお姉さん(パートさん)にこのことを話すと「たまに目玉品を出すんです・それなら買って帰ろうかな」。

この日は沿道の左右にある4か所のスーパーに寄るついでに価格チェック。

イオン系の「スーパービック」で中国産と同じ、テープ止めの青ビニール袋に入った三陸産のものが同じ150g100円の安値だった以外、通常品でも100g200円ほどはする国産品でした。

帰宅後地元の方にその話をしたところ、「今が”旬”だよ」。

確かにそうでした(しばらく買っていなかったので忘れていました)。

市のワカメの初入札があったのはつい先週のこと。

昨春、この時期加工場では老若男女問わず「アルバイト募集中」だよ、と言われたっけ・・。

 

途中、野菜がない時に寄る「産直」では季節柄野菜が品薄な中(北はまだまだ寒い)、日ごろあまり見かけない「豆」段ボール箱にどっさりあって、「おっ!」。

業務スーパーホクレン(北海道の農協)の 1㎏が最安かと思っていたら、こちらは350g入って170円で3袋の”追い買い”です。

いつも格安の野菜がありがたい「産直」です。

「沿岸部産の県央で売られたものを買い地元に戻る」。

 

「買って戻る」と言えば、隣県の隣町(一関市室根町・むろねまち)にある大規模鶏肉加工場の鳥肉も沿岸部(地元)にはないものを、この県央のスーパーで棚の最上段に発見!

その大きさ(大袋2㎏のむね肉)ゆえ割安(1080円+税)で、入手する機会を計っていましたが、つい先日その時が・・。

県境の鳥肉とワカメを乗せて”里帰り”。

V字回復ならぬY字出戻りです。

 

県北の大中の牛舎が道ばたに点在する田んぼ道を進めば、目の前にやけに遅い大型トラックが・・。

要所要所でブレーキをかけ、制限速度ぎりぎりかそれ以下でゆっくり行くは、おそらく・・と思いきや正解でした。

T字路を曲がるにも田舎道の車間離れた15台以上の車をやり過ごし、やっとゆっくり・慎重に左折。

その時に見えたのは、1頭ずつつながれた10頭ほどの牛ちゃん(黒毛和牛)。

トラックは市の中心部・西へ、軽自動車(自分)は北へ・・・。

街を離れ田畑や牛舎など生産地の風景を眺(なが)めると、いずれも自然の風景に溶け込んでいて、スーパーで売られている商品の”源”を意識します(なぜか豚舎や鶏舎は確認できていません)。

牛ちゃんはながめるだけのご縁ですが、そんな”源”を感じながら行き来できる生活に、とても感謝しています。