今から4,50年前の1970年代後半から80年代前半(昭和50年代)。
新幹線は東海道と山陽(東北は82年開業)のみで、昼夜を問わず特急/急行が全国を網羅していました。
そんな国鉄が発行していた「周遊券」を利用した旅ができたことはとても幸せなことでした。
1981(昭和56)年、春休みを利用して訪れた北陸三県の旅は・・・(13泊14日)。
「北陸ワイド周遊券・14日間有効」は「エリア」までの往復を含め急行まで乗り放題・
途中下車OK。
今はJR各社がエリア内乗り放題の切符を発売することもあるようですが、それは新幹線を含めた金額(3日間で2万円ちょっとくらい)です。
「往復乗車券よりも安い周遊券」は鉄道ファンには思う存分乗れる、ありがたい存在でした。
ワイド周遊券ならではの「長距離・広範囲の周遊区間」を生かし、「夜行列車」を多用し、ユースホステルは半分で済ます方法です。
能登は別にミニ周遊券があり、行けずじまいのうちに第三セクター化を経て廃線。
(降りた駅は主要駅と黒字で、乗ったところは赤い丸で示しています)
春休み・新入学シーズンの移動時期と重なり、北からの夜行急行(十和田)に日が変わって乗れば、「寝台列車改造の客車」は乗車率150%越え!
「便所・洗面室寝!」(使っていない車掌室は当然閉まっていた)。
上野から特急「とき」(上越新幹線開通前)で越後湯沢へ着けば、駅はスキー客で混雑していた時代。
青森⇔大阪の夜行列車に長岡(新潟)⇔敦賀(福井)乗れば7時間睡眠が可能でした。
4月2日、武生(たけふ・福井)から福井鉄道南越線(8.7㎞)に乗ろうとしたら、なんと!3月31日で廃線!!(2日前・・・)。
せめてとホームまで行けば「まだ生暖かい(営業している)感じ」がしました。
山陰本線と同じで、北陸本線を富山から米原(滋賀県)行き普通列車に乗ったり、夜行列車で左へ右へ・・・(何往復か)。
急行(一部特急)列車名は
★鳥「とき」(上越本線)★地名・地方・川・山「十和田(青森県)」(東北本線)、「のざわ(野沢)」(上越本線)「加賀」「戸隠(とがくし)」「くずりゅう(九頭竜)」「たてやま(立山)」「白馬」「のりくら(乗鞍)」「たかやま(高山)」「きそ(木曽)」「赤倉」「アルプス」★「きたぐに(北国)」「「しらゆき(白雪)」など
福井市から行く海辺の有名観光地「東尋坊(福井)」はあいにく土砂降りの雨と風。
ユースホステルからぶらぶら歩き1時間で、遊覧船も土産物屋さんもたくさんあった時代。
反対に、ローカル線に乗り山へ向かえば、道路の白線から上がる「噴水」が雪を溶かし・・・。
アルペンルートの拠点、立山(富山)まで富山地方鉄道で行けばさらに雪深し。
眺望のよい呉羽山(くれはやま・富山市)は公園や複数の資料館があり、のんびりするにはお勧めの場所でした。
富山湾・高岡(富山)の海を県営渡船で横断す(5分)。
「北陸の雪深し・桜咲かず」。
「福井城址」のお堀に溜まった残雪は冬の終わりの色でした(きれいとはいえない)。
寒さで「電池動かず・カメラ不能」。
パチ(ンコ)屋で縦型リュック(大)のウエストの留め具を踏まれて使用不能になった(自分で壊したと思っていましたがここでしたか・・)。
当日の宿泊予約(電話)をしたら、土曜日の富山ユースホステルは「今日お休み」でガーン!きゅうきょ高岡のお寺さん(ユースホステル)へ。
物価は、駅そば130円・うどん120円、盛り合わせ寿司250円・スパゲッティ160円(いずれもスーパーで)等々。
1981年(昭和56年)の平均年収は309万円(2019年は1.4倍)。
2019年(令和元年)の平均年収436万円の約70%でした。
「14日間の旅」でかかった費用は、周遊券9700円、切符代、(カメラの)フィルム代、宿泊代、飲食代、お土産代を含めて65000円(令和なら93000円くらい)。
安いと感じるか、その金額があったら他に回すかはひとそれぞれです。