三陸 海 旅 つれづれなるまま

三陸沿岸 へき地移住者の暮し 旅の話など

97.地方都市に1年暮らしてみれば(地方移住)

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(春が待ち遠しい・内陸部の田んぼと雪山)

ちょうど一年前、県庁所在地から沿岸部の地方都市に「お試し移住」しました。
職と住居(★一部の方を除き民間の住まい・市営住宅には本来住めない)を見つけて市営住宅(災害公営住宅)を1年以内に退去することが条件でした。
何か所か市営住宅(災害公営住宅)のうち、半島部にある3棟14戸の集合住宅(アパート)には空きのうちの4戸に移住者が割り当てられました。
1年以内に出たのは自分だけで残りの方々は「やむを得ない事情」でもう1年いられることに・・・。

地方都市と言っても、「街中」か「郊外」に住むかで生活ぶりはかなり変わると思います。

★立地
震災後、高層階の集合住宅が中心の災害公営住宅や民間アパートがたくさん建てられたのは「街中」です。
「街中」に住めば、買い物や病院(★開業医はかなり混むところも)、銀行、飲食店、公共施設などは比較的身近な存在です。
一方戸建てがほとんどの「郊外」ではそれらは遠い存在で、下手をすればコンビニや個人商店も何もなくあるのはバス停だけという場所(今いる県境)すらあります。

★交通
民間バスは本数が一日一けたでしたが、JRのBRT(バス)が通るところは毎時のように本数があり、まだなんとかなる感じです(将来はどうなるか不安定)。
車は「街中」を除けば必要です。

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(春うらら・内陸部の沼です)

★食
ウーバーイーツ等宅配(出前)はほとんど(あまり)期待できないので、買い出しをするか、交通弱者のお年寄りは週一回、生協の個人宅配を利用しているようです。
飲食店は地方都市でもいくつかのチェーン店や地元の個人店がありますが、テレビCMや広告媒体を見ても店がないことが増えました。
それでも宅配便はどこでも来るので、ありがたい国です。

★住
民間の家賃相場次第で地方都市でも高い安いはあるかと思います。
今いる自治体は県庁所在地より家賃が高く(土地代は安い)、手ごろな物件を見つけるのは容易ではありません。
空き家が多くても「貸す」か「売る」とは限りません(住む前と合わせて5年間で80軒の物件を見ましたが、土壇場で複数断られ、借りる・買うまでには至りませんでした)。

★仕事
アルバイトはありますが、長く働ける正社員の求人多いとは言えず、正社員で「手取りで20万円を超える仕事はなかなかないよ」と地元の方々。
完全週休二日制は考えない方が・・(もちろん公務員さんなど公共の職員さんは・・)。

★物価
店の数が多くないため、競争がないものは安くはありませんが、チェーン店は同じか似た条件です。
おおむね農耕民族がルーツの内陸部は安め、狩猟民族がルーツの沿岸部は高めかもしれません(この地では)。
光熱費は自治体や場所で差はありますが、プロパンガス料金はいいお値段です。
下水道料金不要な場所があり助かりました。

★ほかに
金融機関や商業施設ATMが近くにあるか否か、コンビニATMが頼りか(今いるところはコンビニまで10㎞以上)・・。
自治会(町内会)費は月額か年額か、募金を含めそれなりかかります。
月ごとの行事があり、「雑草取り」や「花壇整備」等共同作業が何回か早朝(6時・7時等)汗を流しました。

 おおざっぱな感想です。