三陸 海 旅 つれづれなるまま

三陸沿岸 へき地移住者の暮し 旅の話など

43.下甑島(しもこしきしま)鹿児島紀行.7

(数年前、用事で訪れた時の話です)甑島(こしきしま)は、鹿児島県薩摩川内市から西約26kmの東シナ海上に位置し、北東から南西に35kmに連なり、北部から上甑島、中甑島、下甑島の3つの島から形成されています。
キビナゴ漁を中心とした漁業の盛んな島です。

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険しい峠道を下った先に、港と集落がありました。

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(西側の漁港)

校庭も校舎も立派な大きさの小学校がありましたが、何年か前に廃校になったそうです。
コミュニティーセンターもありましたが、集落に人の姿をほとんど見かけることはありませんでした。
ぱっと見たくさんの家々が並んでいますが、半分も人が住んでいないと聞かされて驚くばかりでした。
険しい山を越えて、島の反対側のフェリー乗り場までは遠い道のりです。

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(遠くにナポレオン岩)

山の中腹にあった集落は、そこだけ孤立するようにありました。
狭い敷地にまとまった暮らし。
林業や農業にあまり適しているとは思えず、決して便利ではない場所での生活に、はたしてどんな歴史があるのか。

この後、昔灯台守がいたという、ぽつんと孤立する小さな灯台を見て回り、戻りました。

島にある3階建て以上の建物は、自衛隊の官舎なそうです。
山の頂にレーダーを置き、東シナ海の動向を見守っている(見張っている)ということを聞き、この島のはるか遠い対岸は北京か上海か。
隣国との最前線、中国との国境、つかの間の緊張が走りました。

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自衛隊レーダー)